日本人のツアー観光客が市内観光の最初に連れて行かれるのがかの有名な「マーライオン」であります。シドニーのオペラハウス、コペンハーゲンの人魚と並んで「世界3大がっかり」などど揶揄されるマーライオンですが、シンガポールでは一応見ておかなければならないところの一つでしょうね。ちなみになぜマーライオンが市内観光の最初かというと、聞くところによればどの主要ホテルからも近く、開園時間があるわけでもなく、入場料も何にもいらず、しかも日本人が真っ先に見たがるところだからだそうです。私はマーライオンのすぐ近くにオフィスがあるので、毎朝マーライオンの後ろのアンダーソンブリッジをバスで通っていくのですが、毎朝大勢の日本人観光客を横目に見ながら通勤しているのであります。
いきなり話はそれましたが、そのマーライオン公園から地下道を通ってシンガポール川の上流方向に向かうと、カベナブリッジという吊り橋型の橋の近くに「エンプレス・プレース・フードセンター」があります。こじんまりとした小さなホーカーセンターなのですが、昼になるとラッフルズプレースあたりのビジネス街のビジネスマンやOLでごったがえすランチエリアです。私のオフィスから近いので、ほとんど社員食堂のような感覚で利用しているのですが、味にうるさいシンガポーリアンに長年鍛えぬかれているだけあって、ここの水準はなかなかであります。
そのなかで、3本の指に入る人気ストールが中ほどにあるワンタンミー・ダンプリングミーストールです。観光客はあまり来ないところなのにどういうわけか「ワソタソメソ」などというあやしい日本語表記があるのですぐわかります。
ここのメニューのなかで主力はワンタンミーなんですが、私はダンプリングミーをお勧めしますね。なんといっても、ダンプリング(餃子)の大きなこと!一口では食べられないこのダンプリング、具がぷりぷりして、口に入れるとジュワっとおいしさが広がります。スープとドライがありますが、私の好みはドライ。麺にあえる味付けオイルの味がダンプリング・麺と絶妙のコンビネーションで、食べてて幸せな気分になります。ただ、さすがにドライだけあって、チリがたっぷり入っていて辛いので、苦手な人は「No Chilli!」といっておきましょう。シンガポーリアンに言わせると「No Chilli, No nice」といいますけど。
スープタイプももちろんおいしいですね。こちらになると、麺とスープとダンプリングのコンビネーションがすばらしい。ちなみに私はスープの場合は、ワンタンの方がスープにあうような気がするので、ワンタンミーにしています。どちらでも料金は2ドルか3ドル。2ドルだと麺の量はあまり変わらないのですが、具の量が少なくなります。こちらだと4時ごろにお腹が減ってしまうので、やはり3ドルで。それでも足らない人は「Extra Noodle」といってやると、具を減らして、代わりに麺を増やしてくれます。
昼間はすごい混雑ですから(どこでもそうですけど)、時間の調整がつけば2時ごろに行って、木陰で川風にふかれながら食べるのがいいかもしれません。のんびりしたシンガポールの午後が味わえます。
<所在地:SINGAPORE STREET DIRECTORY MAP47 2-B参照>
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(96年9月16日取材)