福安餐室−ラクサ HOCK ANN COFFEE SHOP

22年の歴史を刻むさっぱりラクサ

<JOO CHIAT ROAD>

コーヒーショップの看板 今日もまたまたイーストコーストロード周辺です。結構ディープなものですから、ついつい足が向いてしまうのです。さて、イーストコーストロードとゲイラン・ロード(の延長のチャンギロード)を結んでいるのがジュー・チャット・ロードですが、ここも結構に味のあるとおりです。昔ながらのショップハウスの生活が残っていて、小さな個人商店や「高級酒楼」なるバーが立ち並ぶエリアで昼も夜も豊かな表情のあるところなんです。この通りがイーストコーストロードと交わる交差点に小さなコーヒーショップがあります。前にタクシーの運転手に「どこかうまいホッケンミーは知らないか」と聞いたら、ここのコーヒーショップを教えてくれてから、ずっと気になっていたのですが、いつもこの付近に来るのは夕方なので、お店が閉まっていて、来れずにいました。今回は、はじめからここのコーヒーショップ目当てに出陣しました。

店先の写真 はじめはホッケンミーを食べようというつもりでいたのですが、行ってみるとみんながうまそうにラクサを食べているので予定変更。ラクサを注文することにしました。このラクサをいう料理は、日本語の観光ガイドブックなんかに「マレー風カレーうどん」などと書いてあるのですが、実を言うと前からこの表記が気に入らないのです。そもそもラクサはココナツミルクベースでチリと一緒にじっくり煮込まれたスープがベースの食べ物であって、辛いけれども「カレー」なんかじゃないんです。確かに形容のしようのない食べ物ですけど、せめて「激辛ココナツミルク麺」くらいだと感じが出るんですけどねえ。 と、横道にそれましたが、ここのラクサ、一目見ておやっと思ったのですが、何だかさらっとした様子なんです。グレービーのどろどろ感が少ないんです。

ラクサ さっそく食べてみると「さっぱりしてる!」というのが第一声です。ただ、さっぱりしているのですが、うまいラクサに共通する「だし」の香りと味が広がって、舌を満足させてくれます。具は定番のフィッシュケーキ(かまぼこ)の刻んだのと油揚げ、もやしのほかに、えびと貝が入っています。麺は、太目のつるつるビーフンです。さっぱり感があるぶん、辛さは控えめなのでしょうか、最初からチリみそをかき混ぜきって食べましたが、すんなり食べられます。 うまいのでついスープもズズッと飲んでしまいました。

店のおやじ この店のおやじさん、ラクサのスープの表面みたいな赤ら顔の元気なおやじで、さかんに「らっしゃいっ!」とお客に声をかけていました。写真を撮ろうと思って「Can I take a picture ?」と聞いたら、「Caaaaaan!」と大きな声で元気に答えてくれて、「ここで商売はじめてから22年になるんだ」と自慢げに話してくれました。一人前3ドルです。

トーフ この日は、周りを見わたしてみたら、みんながあげとうふに揚げた肉をはさんだ料理を食べていたので、こちらも試してみました。「生成著名豆干包」(TAU KWA PAU)なる店のもので、おいしかったですよ。とうふは表面は張りがあるのですが、中は弾力のある状態で、これを半分に切って揚げた味付け肉片がはさんであります。ついてくるチリをつけて食べるのですが、揚げた肉片がとうふによくあい、いいお味でした。一皿2ドル80セントと値段もリーゾナブルでした。
食べおわって帰りすがら、口の周りに残るひりひり感と、頭に残る元気のいいおやじの赤ら顔の映像が結びついて、えもいえぬ余韻にひたりつつ、また食べに行こうと誓ったのでした。

<所在地:SINGAPORE STREET DIRECTORY MAP219 3-A参照>


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(96年10月19日取材)